JavaScriptのshift()関数：配列の最初の要素を削除する

定義と使用方

shift()関数は配列の最初の要素を削除します。

特徴

元の配列自体を直接変更します。
この操作によって配列の長さが1つ減ります。
削除された要素を返します。

基本の例

pop()関数はこれと似ていますが、配列の最後の要素を削除します。

構文

arrはshift()関数を適用する配列です。

パラメーター

なし。

戻り値

shift()関数は、配列から削除された最初の要素の値を返します。
shift()関数で削除する最初の要素が存在せず、配列が空の場合はundefinedが返されます。

JavaScript shift()関数の戻り値

const arr = [1, 2, 3];

// 配列の先頭（最初の値）から1つの要素を削除します。
const removedItem = arr.shift();
console.log(arr); // 出力: [2, 3]
console.log(removedItem); // 出力: 1

// 配列が空の場合
const emptyArray = [];
const emptyArrayRemovedItem = emptyArray.shift(); // 削除する最初の要素が存在せず、配列が空

console.log(emptyArrayRemovedItem); // 出力: undefined

注意すべき点とさまざまな状況

shift()関数を使用する際に重要な概念と注意点がいくつかあります。

戻り値
元の配列の変更と配列の長さ
delete演算子で配列の最初の要素を削除する
繰り返し処理と一緒に使用して配列をフィルタリング

戻り値

shift()関数は削除した要素を返します。返された値は変数に保存することができます。

元の配列の変更と配列の長さ

shift()関数は元の配列を変更します。したがって、配列から要素を削除すると配列が変更され、配列の長さが減ることを理解しておく必要があります。

コード補足説明
配列のlengthプロパティは、配列に含まれる要素の数を数値で返します。

`delete`演算子で配列の最初の要素を削除する

shift()関数の代わりにdelete演算子を使用して配列の最初の要素を削除すると、その要素の値は配列から削除されずに空のままになります。配列の長さも変更されません。

JavaScript

const fruits = ["apple", "banana", "cherry"];

// 配列の最初の要素を削除
delete fruits[0];

// 配列を出力
console.log(fruits); // 出力: [<空>, "banana", "cherry"]
console.log(fruits[0]); // 出力: undefined

配列の最初の要素を削除するためにdelete演算子を使用しない方が良いです。

繰り返し処理と一緒に使用して配列をフィルタリング

shift()関数は、繰り返し処理と組み合わせて配列をフィルタリングしたり、配列の要素を順次処理したりする際に便利なツールの一つです。

以下の例では、配列から正の値のみを抽出して表示します。

JavaScript

const numbers = [3, -2, 8, -5, 7, -1, 6];
const positiveNumbers = [];

while ((number = numbers.shift()) !== undefined) {
    if (number > 0) {
        positiveNumbers[positiveNumbers.length] = number; // 正の値のみ抽出して新しい配列に追加
    }
}

console.log(positiveNumbers); // 出力: [3, 8, 7, 6]

コード補足説明
while文は、条件式が真（true）である間、コードブロックを繰り返し実行する繰り返し文です。